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リニューアルでURLが変わるとき。先に作るのはデザインではなくURLの対応表

Googleはサイト移転の手順を文書で公開しています。URLマッピング、サーバーサイドの永続的リダイレクト、チェーンを避ける、アドレス変更ツールが必要な場合。小規模サイトは一度に全部移すよう推奨されています。公式ドキュメントから整理しました。

ホームページを作り直すとき、見た目の打ち合わせは進むのに、URLの話が最後まで出てこないことがあります。公開後に「検索から来なくなった」と気づく流れです。

手順はGoogleが文書で公開しています。 推測で埋める部分はほとんどありません。公式ドキュメントから、店舗サイトの規模で必要な分だけ取り出します。

ドメインを自分で持つかどうかの判断は店舗ホームページは自作で足りるかにまとめました。ここでは「URLが変わると決まったあと」の話です。

どの場合に「URLが変わる」のか

ドキュメントが挙げている例は3つです。

  • HTTP から HTTPS への URL の変更
  • ドメイン名の変更(例: example.com から example.net)、または複数のドメインやホスト名の統合
  • URL パスの変更

ホスティングを変えるだけならこの手順ではありません。 URLが同じなら別の扱いになります。HTTPS化そのものの話は店舗サイトがhttp://のままだとにあります。

最初の作業は、URLの対応表

ドキュメントは作業順をこう並べています。新しいサイトを準備してテストする。URLマッピングを準備する。リダイレクトを設定して移転を開始する。新旧両方のトラフィックを観察する。

2番目について、こう書かれています。

元のサイトの URL から新しいサイトの URL へのマッピングは重要な項目です。

元のURLを漏れなく拾うところが実作業です。 探し方が列挙されています。

探す場所 見るもの
サイトマップ 最も重要なURLが送信されている可能性がある
サーバーログ・解析ソフト トラフィックの多いURL
Search Console のサイトへのリンク 内部リンクと外部リンクのあるページ
CMS コンテンツをホストするすべてのURLのリスト

忘れやすいものも名指しされています。

画像や動画を含める。埋め込みコンテンツ(動画、画像、JavaScript、CSS ファイル)の URL がサイトの移転計画に含まれていることを確認してください。

PDFのメニュー表や、ブログに貼った写真のURLもここに入ります。

リダイレクトで決まる3点

対応表ができたら、リダイレクトの設計です。注意点が3つ挙がっています。

1. サーバーサイドの永続的なリダイレクトを使う

技術的に可能な場合はサーバーサイドの永続的なリダイレクトを使用してください。Googlebot は複数の種類のリダイレクトに対応していますが、可能であれば永続的な HTTP リダイレクト(例: 301、308)を使用することをおすすめします。

サーバーサイドの設定ができない場合は、最終的な解決策としてクライアントサイドのリダイレクトを設定できるとされています。順序としては最後の手段です。

2. チェーンを避ける

Googlebot は複数のリダイレクトの「チェーン」(例: ページ 1 > ページ 2 > ページ 3)に含まれる最大 10 個のホップをたどることができますが、最終的な宛先に直接リダイレクトすることをおすすめします。

直接が無理な場合は5個未満、理想的には3個以下に抑えるよう書かれています。過去に一度リニューアルしている店は、そのときのリダイレクトが残っていてチェーンになります。 古いルールを引き継ぐのではなく、最終URLへ直接向け直してください。

3. まとめて1ページに送らない

多数の元の URL から、関連性の低い 1 つの URL(新しいサイトのホームページなど)にリダイレクトすることは避けてください。このようなリダイレクトはユーザーに混乱をきたし、soft 404 エラーとみなされる場合もあります。

「とりあえず全部トップへ」は、ここで否定されています。 ただし例外があります。

以前は複数のページでホストしていたコンテンツを新しい 1 つのページに統合した場合は、元の複数の URL を新しい統合後のページにリダイレクトできます。

内容を統合したのなら構いません。手抜きでまとめるのが問題だということです。

なお、移転しないページについても指示があります。削除または結合されたコンテンツは、移転先で HTTP 404 または 410 を返すようにします。

小規模サイトは、一度に全部移す

分割するかどうかの基準が明記されています。

小規模または中規模のサイト: 区分ごとに移転するのではなく、一度にサイトのすべての URL を移転することをおすすめします。

一度に移転することで、ユーザーが使いやすくなり、Googleによる移転の検出とインデックス登録の更新も速くなるとされています。段階的な移転が推奨されるのは大規模サイトです。

もう1つ、同時にやらないことの指示があります。

一度に行う変更を 1 つのみにする

CMSの変更、レイアウトの変更、ドメインの移転を同時に行わず、1つずつ順に行うよう書かれています。「どうせ作り直すから全部変えよう」は、問題が起きたときに原因が分からなくなります。

実施のタイミングについても、トラフィックの少ない時間帯に行うのが得策とされています。

アドレス変更ツールは、必要な場合が限られる

Search Console の「アドレス変更」は、使う場面が決まっています。

このツールが必要になるのは、あるドメインまたはサブドメインから別のドメインまたはサブドメインに移転する場合のみです(example.com から example.net、a.example.com から b.example.com など)。HTTP から HTTPS への移転、同じドメインでの www ありと www なしの切り替え、または同じドメイン内でのパスの移転には必要ありません。

HTTPS化やパスの変更では不要です。 一方、ドメインを変える場合は範囲が広くなります。

古いドメインのすべての検証済みバリエーション(サブドメイン、www あり/www なしバージョンなど)の新しいドメインへのアドレス変更リクエストを送信するようにしてください

使っていないバリエーションも対象だと明記されています。すべてについてSearch Consoleで所有権が確認されている必要があります。

公開前と公開後で、消し忘れるもの

抜けやすい項目をまとめます。

時点 作業
公開前 開発中にかけた robots.txt のブロックと noindex を外すためのURLリストを作っておく
公開前 Search Console の所有権確認ファイル・metaタグを新サイトにも入れる
公開前 移転先の各URLに、自身を参照する rel="canonical" を置く
公開前 内部リンクを新しいURLに書き換える
公開後 リダイレクトをテストする(URL検査ツール、多数ならコマンドラインツールやスクリプト)
公開後 新しいサイトマップを送信する。元のサイトマップはこの時点で削除できる
公開後 サーバーの処理能力を確認する

最後の項目には理由が書かれています。

移転後、Google は一時的に通常より高い頻度で移転先のサイトをクロールします。

リダイレクトの維持期間も指定があります。

リダイレクトをできるだけ長く保持します(一般的には 1 年以上)。

さらに、ユーザーの観点からは無期限の保持を検討するよう書かれています。ただしリダイレクトは低速なので、サイト内のリンクとアクセス数の多い外部リンクはできるだけ新URLに更新するよう勧められています。

店舗サイトで、もう1か所直す

ドキュメントには出てきませんが、店舗には追加の作業があります。Googleビジネスプロフィールのウェブサイト欄です。

ガイドラインにこう書かれています。

実際のビジネス拠点とは異なる場所、または実際のビジネスのウェブサイトとは異なるランディング ページにユーザーをリダイレクトする、つまり「送る」ための電話番号や URL を指定することはできません。

旧URLを入れたままでもリダイレクトで着きますが、プロフィールには新しいURLを入れてください。ポータルサイト、各SNSのプロフィール、チラシのQRコードも同じです。洗い出し方は店舗情報の表記を揃えると同じ手順になります。

順位は一時的に動く

最後に、起きることとして書かれていることです。

移転中、サイトのランキングが一時的に変動することを想定する。

概して、中規模のウェブサイトの場合は、Google が古い URL の代わりに新しい URL を段階的に表示し始めるまでに数週間以上かかることがあります

一方で、はっきり否定されていることもあります。

301 やその他の永続的なリダイレクトによって PageRank の損失が生じることはありません。

「リダイレクトすると評価が目減りする」は、ここで否定されています。 落ちる原因は手順の抜けのほうです。

まとめ

  • 作業順は、新サイトの準備 → URLマッピング → リダイレクト設定 → 新旧のトラフィック観察
  • 元のURLはサイトマップ・解析・Search Console・CMS・サーバーログから拾う。画像やPDFも含める
  • リダイレクトはサーバーサイドの永続的なもの(301、308)を使う
  • チェーンは避ける。直接が無理なら5個未満、理想は3個以下
  • 多数のURLを無関係な1ページへ送らない。soft 404とみなされる場合がある
  • 移転しないページは404か410を返す
  • 小規模・中規模のサイトは、一度に全部移す
  • CMS変更・レイアウト変更・ドメイン移転を同時にやらない
  • アドレス変更ツールはドメイン・サブドメインの変更時のみ。HTTPS化やパス変更には不要
  • 開発中のrobots.txtとnoindexを外す。所有権確認ファイルを新サイトに持っていく
  • リダイレクトは1年以上保持する。移転後はクロールが一時的に増える
  • Googleビジネスプロフィールのウェブサイト欄も新URLに直す
  • 順位は一時的に動く。ただし永続的リダイレクトでPageRankは失われない

打ち合わせの最初に「URLは変わりますか」と聞いてください。変わるなら、対応表を誰が作るかをそこで決めます。

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参照した一次情報

本記事は一般的な傾向と公開情報にもとづく解説です。制度・仕様は変更されることがあるため、実際の手続きや設定の際は必ず一次情報をご確認ください。

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