店舗ホームページは自作で足りるか。乗り換えるときに効いてくる3つの確認
自作ツールで作れる店は実際にあります。ただし後から乗り換えるときの手間は、最初の選び方で決まります。契約前に確認しておく3点を公式ドキュメントから整理しました。
自作ツールで店舗サイトを作ること自体は、まったく問題ありません。実際に回っている店はあります。
見落とされやすいのは、始めやすさではなく、やめにくさのほうです。数年後に作り直したくなったとき、最初の選び方によって作業量が変わります。
ここでは、自作で足りる店の条件と、契約前に確認しておく3点を整理します。
足りる店・足りない店
| 条件 | 判断 |
|---|---|
| ページ数が少なく、更新も月に数回 | 自作で足りる |
| 予約や問い合わせが電話・外部サービスで完結 | 自作で足りる |
| 撮影と文章を自分で用意できる | 自作で足りる |
| 複数店舗の情報を整合させる必要がある | 外注を検討 |
| 予約システムや会員機能をサイトに載せたい | 外注を検討 |
| 更新を誰も担当できない | どちらにしても止まる |
最後の行が実は一番大事です。作り方より、作ったあと誰が触るかを先に決めてください。そもそも自店にサイトが要るかという段階なら店舗にホームページは必要かを先に読んでいただくとよいと思います。
確認1:独自ドメインが使えるか
無料プランでは example.tool-name.jp のようなサービス側のサブドメインになることがあります。これで公開しても表示はされますが、乗り換えるときにURLがすべて変わります。
URLが変わるサイト移転について、Googleは次を求めています。
- 元のURLから新しいURLへの、サーバーサイドの永続的なリダイレクト(301など)
- 新しいURLを含むサイトマップの送信
- Search Console での「アドレス変更」の通知
- 移転先の各ページが自分自身を参照する
rel="canonical"を持つこと
そしてリダイレクトはできるだけ長く、一般的には1年以上保持するとされています。サービス側のサブドメインを使っていた場合、解約後にそのリダイレクトを維持できるでしょうか。ほとんどの場合できません。
さらに、中規模のサイトでほとんどのページの移転がインデックスに反映されるのに数週間かかるとも書かれています。店舗サイトはページ数が少ないので短くは済みますが、即座ではありません。
最初から独自ドメインを取っておけば、この作業自体が発生しません。ツールを変えてもドメインは持ち出せます。年間の維持費と比べて、割の良い保険だと思います。
確認2:Search Console の所有権確認ができるか
問い合わせが来ないときの切り分けには Search Console が要ります(ホームページから問い合わせが来ないときに手順をまとめています)。使うには所有権の確認が必要で、方法はプロパティの種類で変わります。
| プロパティ | 確認方法 |
|---|---|
ドメインプロパティ(example.com) |
DNSレコード(TXTまたはCNAME)のみ |
URLプレフィックス(https://example.com) |
HTMLファイルのアップロード、HTMLタグ、Googleアナリティクス、タグマネージャー |
ドメインプロパティは、プロトコルとサブドメインのすべてのバリエーションのデータを含みます。
自作ツールを選ぶときは、<head> にタグを1行入れられるか、DNSを自分で触れるかを確認してください。どちらもできない閉じたツールだと、自分のサイトの数字を見る手段がなくなります。
確認3:店舗情報を構造化データで出せるか
ローカルビジネスの構造化データを置くと、ナレッジパネルに営業時間やクチコミなどが表示され得ます。必須プロパティは2つだけです。
name(ビジネスの名前)address(streetAddress、addressLocality、addressRegion、postalCode、addressCountryを含む住所)
推奨として、営業時間(openingHoursSpecification)、電話番号(telephone)、緯度経度(geo)、URL、飲食業ならメニューのURLなどが挙げられています。
必須が2項目という点は押さえておいてください。大がかりな作業ではありません。自作ツールにこの出力機能があるか、なければ自分でコードを1ブロック追加できるかを確認しておくと、後で困りません。
なお前提として、Googleの技術要件は3つです。Googlebot がブロックされていないこと、ページが正常に動作しHTTP 200 が返ること、インデックス登録可能なコンテンツがあること。これらを満たしてもインデックス登録が保証されるわけではないとも明記されています。
作る前に「やめ方」を決めておく
始め方は各ツールが丁寧に案内してくれます。案内されないのは、やめるときの話です。
- ドメインは自分の名義で持っているか
- 原稿と写真の元データは手元にあるか
- 解約したとき、サイトはいつまで表示されるか
この3つに答えられるなら、自作で始めて問題ありません。答えられないなら、そこだけ先に整えてください。外注する場合の見積もりの読み方は店舗ホームページの制作費用は何で決まるかにまとめています。
まとめ
- ページ数が少なく更新も少ないなら自作で足りる。複数店舗や予約機能があるなら外注を検討
- 独自ドメインを最初に取る。URLが変われば301リダイレクトを1年以上維持する話になる
- 移転のインデックス反映には数週間かかるとされている
- Search Console の所有権確認ができるツールを選ぶ。DNSかHTMLタグのどちらかは触れる必要がある
- 構造化データの必須プロパティは name と address の2つだけ
- 契約前に、ドメインの名義・元データ・解約後の表示期間を確認する
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参照した一次情報
本記事は一般的な傾向と公開情報にもとづく解説です。制度・仕様は変更されることがあるため、実際の手続きや設定の際は必ず一次情報をご確認ください。