補助金

持続化補助金でホームページは対象になるか。公募要領のどこを読むか

使えるかどうかは、経費の種類より先に「自店が対象者か」で決まります。従業員数の線引き、対象経費の8区分、落ちやすい対象外経費、申請の段取りを公募要領から整理しました。

「ホームページを作るのに補助金は使えますか」

使える場合があります。ただし経費の種類より先に決まるのは、自店が補助対象者かどうかです。ここで外れていると、どれだけ良い計画を書いても入口に立てません。

以下は小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)第20回の公募要領(第8版、2026年7月21日更新)に基づく、2026年9月時点の内容です。制度は改定されるので、申請前に必ず最新の公募要領そのものを確認してください。採択は審査によります。

まず、自店が補助対象者か

小規模事業者かどうかは、業種ごとの従業員数で判断されます。

業種 常時使用する従業員の数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) 5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

飲食店や小売店は「5人以下」の側に入ることが多く、ここで対象から外れる店があります。

数え方にも定めがあります。「常時使用する従業員」には、会社役員や同居の親族従業員は含まれません。日雇労働者、2か月以内の期間を定めて使用される者、季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者、試用期間中の者も含まれません。

法人格でも分かれます。対象になり得るのは会社および会社に準ずる営利法人、個人事業主(商工業者であること)、一定の要件を満たした特定非営利活動法人など。一方で一般社団法人・公益社団法人、医療法人、学校法人、社会福祉法人、宗教法人、農事組合法人、任意団体は対象になりません。

もう一点、見落としやすいのが創業前です。申請時点で開業していない創業予定者は対象外とされ、開業届を提出済みでも開業日が申請日より後なら対象外と明記されています。

対象経費は8区分

対象になる経費は次の8つです。

機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費

ホームページはウェブサイト関連費に入ります。補助上限は50万円(特例による上乗せあり)、補助率は2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4)です。

ウェブサイト関連費には固有の条件があります。単独では申請できず、補助金交付申請額の上限は30万円(税込)です。この部分と、50万円(税抜)以上で作成した場合の処分制限については店舗ホームページの制作費用は何で決まるかにまとめています。

なお、自社サイトやECサイトで使う動画や写真の制作費用はウェブサイト関連費に計上すると案内されています。広報費と迷ったら、こちらです。

落ちやすいのは「対象外経費」のほう

区分に当てはまっても、別途「対象外」とされる経費があります。ホームページ制作と一緒に発生しがちなものを挙げます。

対象外とされているもの 補足
交付決定前に発注・契約・購入・支払いをしたもの 前払いも含む
親族(3親等以内)への発注 役員・従業員への発注も対象外
電話代、インターネット利用料金等の通信費 サーバー代の扱いは要確認
消耗品(名刺、文房具など) 名刺は明示的に挙げられている
駐車場代、保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費
他社のためのHP制作費 他社の販路開拓につながる取組

一番効くのは1行目です。「先に発注して、あとから申請する」は通りません。交付決定を待つ必要があります。

そして注意書きがあります。計上されている経費の大半が補助対象外である場合、補助事業の円滑な実施が困難であるとして、不採択・採択取消になるとされています。数合わせで対象外の経費を並べるのは逆効果です。

申請の段取りと、動かせない締切

第20回の日程はこうです。

項目 日程
申請受付開始 2026年11月5日
事業支援計画書(様式4)発行の受付締切 2026年12月4日
申請受付締切 2026年12月15日 17:00

※予定は変更される場合があります。

段取りで押さえる点が3つあります。

  1. GビズIDプライムのアカウントが要ります。取得に時間がかかるので、最初に着手してください
  2. 申請は電子申請システムでのみ受け付け、郵送は一切受け付けません
  3. 様式4は地域の商工会・商工会議所に発行を依頼します。受付締切以降の発行依頼は、いかなる理由があってもできないと明記されています

つまり実質の締切は12月15日ではなく、12月4日です。商工会・商工会議所とのやりとりに要する時間を逆算すると、11月中には相談を始めておきたいところです。

読む順番

公募要領は40ページを超えます。全部読む前に、次の順で自店に関係する箇所だけ確かめてください。

  1. 補助対象者(自分が対象か)
  2. 補助対象外となる事業者(法人格で外れていないか)
  3. 補助対象経費(やりたいことがどの区分に入るか)
  4. 補助対象外となる経費(一緒に発生する費用が落ちないか)
  5. 申請手続(GビズID、様式4、締切)

1と2で外れていたら、その先を読む必要はありません。逆にここを飛ばして計画から書き始めると、時間を使ってから気づくことになります。

補助金を使わない場合の費用の考え方は店舗ホームページは自作で足りるかも参考にしてください。

まとめ

  • 先に確認するのは経費ではなく補助対象者。商業・サービス業は従業員5人以下が目安
  • 役員と同居の親族従業員は「常時使用する従業員」に含まれない
  • 一般社団法人・医療法人・学校法人などは対象外。開業前の創業予定者も対象外
  • 対象経費は8区分。ホームページはウェブサイト関連費で、単独申請はできない
  • 交付決定前の発注・支払いは対象外。親族への発注、通信費、消耗品も対象外
  • 実質の締切は様式4の発行受付締切。第20回は2026年12月4日
  • 制度は改定される。申請前に最新の公募要領そのものを確認する

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参照した一次情報

本記事は一般的な傾向と公開情報にもとづく解説です。制度・仕様は変更されることがあるため、実際の手続きや設定の際は必ず一次情報をご確認ください。

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