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口コミ返信にAIを使っていいか。下書きで止める範囲と、公開前に人が見る5点

AIに口コミ返信を書かせること自体は禁じられていません。ただし返信は審査を通り、投稿者にも通知が届きます。Googleのヘルプとポリシーから、任せてよい範囲と人が確認すべき点を整理しました。

「口コミの返信、AIに書かせてもいいんでしょうか」

返信が溜まっている店ほど出てくる質問です。結論から書くと、下書きに使うことは問題になりません。ただし出すまでの間に、人がやらないと成立しない工程が残ります。

ここでは公式ヘルプとポリシーから、任せてよい範囲と、公開前に確認すべき点を整理します。返信文の型そのものは低評価の口コミが付いたとき、店側が最初にやるべきことに書いています。

Google自身が「AIが下書き、人が確認」の形を採っている

判断材料になるのが、ビジネスプロフィールの説明文の機能です。Googleは説明文をAIに提案させる機能を用意していて、そこにこう書いています。

この AI 機能ではクリエイティブのテキストが生成されます。内容が正確かどうかを確認し、必要に応じて更新してください。

同じページには、時間の節約になるが内容が正確かどうかを確認する必要があるとも書かれています。

つまりGoogleは、プロフィール上の文章をAIに生成させること自体を否定していません。確認の責任が事業者に残るという前提を置いているだけです。口コミ返信も同じ線で考えて差し支えありません。

返信は審査を通る。出し直しのコストは低くない

一方で、返信には投稿とは別の事情があります。

ヘルプによれば、返信が行われた後にGoogleによる審査があり、返信がコンテンツポリシーに準拠しているかどうかが確認されます。承認されなかった場合は編集するよう求められます。所要時間は通常10分以内ですが、最長で30日ほどかかる場合もあるとされています。

さらに、返信が公開されるとクチコミを投稿したユーザーに通知が届きます。ヘルプには、ユーザーは返信を読んだ後でもクチコミを変更できる、とも書かれています。

ここが重要です。出してから直せば済む、という運用が成り立ちません。審査で止まれば時間を失い、通ってしまえば投稿者本人に届きます。生成物をそのまま送信する運用は、この2点と相性が悪いです。

AIに渡せない工程が2つある

Googleの「クチコミに対して効果的な返信を書くためのヒント」には、否定的なクチコミへの対応として次の項目があります。

クチコミ投稿者とその訪問に関する記録を確認します。

これは生成AIにはできません。予約台帳・POS・カルテを見て、その日に何があったかを突き合わせる工程です。ここを飛ばした返信は、当たり障りはなくても事実に触れていないので、読んだ人に伝わるものがありません。

もう1つが個人情報です。同じヒントに、クチコミ投稿者の個人情報を公開したり個人的に攻撃したりしないこと、と書かれています。コンテンツポリシー側も本人の同意なく個人情報を配信または投稿することは禁止としています。

裏を返すと、調べた記録をそのままプロンプトに貼るのは危険です。氏名や来店履歴を外部サービスに入力するときの注意は店舗の業務をAIに任せるなら、最初の1つはどれかにまとめています。名前と日付を伏せてから貼る、という一手間を運用に入れてください。

公開前に人が見る5点

下書きを受け取ったあと、送信までに確認するのはこの5点です。

確認点 見るもの
事実 記録と合っているか。起きていないことを認めていないか
約束 していない改善を書いていないか(「増員しました」等)
個人情報 来店日・人数・症状など、本人が特定できる記述
宣伝 割引やキャンペーンの案内が混ざっていないか
長さ 画面で読み切れる分量か

後ろの2つは、ヒントにそのまま根拠があります。クチコミを書いたユーザーはすでに顧客なのでお得な情報やプロモーションを提示する必要はありませんとされ、長さについては長すぎる返信は読む気をなくす可能性がありますと書かれています。AIの下書きは、放っておくと丁寧に長くなり、締めに営業文を足しがちです。削る側の作業だと思ってください。

「全件に返信できる」は、目的とずれることがある

AIを入れると返信のコストが下がるので、溜まっていた口コミへ一気に返したくなります。ここで1つ確認しておきたい記述があります。

返信はそれぞれ、1 人だけでなく大勢の顧客に届くため、すべてのクチコミに対して感謝の意を公開する必要はありません。

全件に同じ文面を並べることは、少なくとも推奨されていません。返信の読み手は投稿者ではなく、これから来店を検討している人です。同じ言い回しが10件続いている状態は、その人に対して「読んでいない」という情報を伝えてしまいます。

ヒントには「返信をカスタマイズする」として、返信に名前またはイニシャルを添えると、返信の信頼性を高めることができますという記述もあります。誰が書いたか分かる返信のほうが信頼されるということです。定型文の量産とは逆向きの話です。

現実的な運用はこうなります。

  • 内容に触れる必要がある口コミ(低評価、具体的な指摘、質問)は下書きをAIに出させて、人が記録と突き合わせて直す
  • 星のみ・一言のみの高評価は、無理に全件返さない。返すなら短く、書き手の名前を添える
  • ポリシー違反が疑われるものは返信ではなく報告へ回す。判断の目安は不自然な口コミの見分け方と、報告するときの手順に整理しています

まとめ

  • AIに下書きさせること自体は禁じられていない。Googleも説明文で同じ形を採っている
  • ただし「内容が正確かどうかを確認する」責任は事業者に残る
  • 返信は審査を通る。通常10分以内、最長30日。承認されないと編集を求められる
  • 公開されると投稿者に通知が届く。出してから直す前提を置かない
  • 投稿者と訪問の記録を確認する工程は人がやる。記録をそのままプロンプトに貼らない
  • 公開前に、事実・約束・個人情報・宣伝・長さの5点を見る
  • 全件に同じ文面を並べない。名前やイニシャルを添えるほうが信頼される

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参照した一次情報

本記事は一般的な傾向と公開情報にもとづく解説です。制度・仕様は変更されることがあるため、実際の手続きや設定の際は必ず一次情報をご確認ください。

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