店舗サイトのFAQの作り方。リッチリザルトが終わったいま、何のために置くか
よくある質問の構造化データは2026年5月で検索結果に出なくなりました。それでもFAQを置く理由と、実際に聞かれている言葉から問いを立てる手順を、Googleの公式ドキュメントから整理しました。
FAQを置くと検索結果に質問がずらりと並ぶ——そう聞いて構造化データを入れた店は多いと思います。
その機能は、もう終わっています。
Google検索セントラルの更新履歴(2026年6月15日)に、こう書かれています。
よくある質問のリッチリザルト機能に関するドキュメントを削除しました。
理由: 2026 年 5 月の変更履歴のエントリで発表されたとおり、よくある質問のリッチリザルト機能は Google 検索の検索結果に表示されなくなったためです。
ドキュメントごと消えています。FAQPage の構造化データを入れても、検索結果の見た目は変わりません。
では、FAQはもう要らないのか。そうではありません。置く理由が変わっただけです。
理由1:AI機能と検索が読むのは、テキストで書かれた本文
Googleの「AI機能とウェブサイト」には、SEOの基本として次が挙げられています。
- 重要なコンテンツはテキスト形式で提示します
- 構造化データをページに表示されるテキストと一致させます
- ビジネスプロフィールの情報が最新のものであることを確認します
マークアップではなく、本文が読まれます。同じドキュメントには、AI機能に表示されるために新たに機械可読ファイルやAIテキストファイル、マークアップを作る必要はなく、特別な構造化データを追加する必要もないと書かれています。この点の整理はAI検索で引用されるサイトの条件にまとめました。
つまりFAQの価値は、店に関する具体的な問いと答えが、テキストで存在していることそのものにあります。駐車場の有無、子ども連れの可否、支払い方法。これらがどこにも書かれていなければ、機械にも人にも答えられません。
理由2:来店前に決めきれない人が、そこで止まっている
もう一つは素朴な理由です。問い合わせフォームや電話に届く質問は、たいていサイトに書いていないから届いています。
書いておけば、聞かずに来店できます。逆に言えば、同じ質問が月に何度も来ているなら、それは書き漏らしのサインです。問い合わせ導線側の点検はホームページから問い合わせが来ないときを参照してください。
問いは、実際に聞かれた言葉で立てる
ここが本題です。FAQを作るとき、ありがちなのは店側が説明したいことを疑問文にすることです。「当店のこだわりは?」のような問いは、誰も検索していません。
出発点は3つあります。
- 電話で実際に聞かれた質問。スタッフに1週間メモしてもらうのが早いです
- 予約時・来店時に確認される質問。「◯◯はできますか」の形で繰り返されているもの
- 口コミに書かれた戸惑い。「入口が分かりにくかった」は「入口はどこですか」という問いです
見出しは、聞かれた言い方のまま書いてください。「駐車場について」ではなく「駐車場はありますか」。検索する人の打ち方に近いのは後者です。
Googleの「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」には、自己評価の問いとして次が挙げられています。
コンテンツは、実体験や深い知識(たとえば、実際に商品やサービスを使用したり、ある場所を訪れたりした経験に基づく特別な知識)を明確に示していますか。
自店に実際に来た質問から作れば、この条件は自然に満たされます。他店のFAQを写すと満たされません。
答えられない問いは、置かない
同じドキュメントの「回避する」側に、こういう項目があります。
コンテンツ内で実際には答えがない質問に答えることを約束していますか
FAQで起きがちなのがこれです。「アレルギー対応はできますか」と見出しを立てて、本文が「お気軽にお問い合わせください」で終わっている状態。問いだけ増やして答えを書かないなら、置かないほうがましです。
同じ側に、こういう項目もあります。
ユーザーがコンテンツを読み終わっても、他のソースからより良い情報を得るために再び検索する必要があると感じさせてしまいますか
読んだ人がもう一度調べ直す状態なら、そのFAQは機能していません。
なお文字数の目安はありません。同じ一覧に、Googleが優先する文字数があると聞いて特定の文字数に合わせて書いていないか、という問いがあり、そのような設定は存在しませんと明記されています。1問3行で足りるなら3行で構いません。
書き方は、1問1答で結論から
型は単純です。
- 1つの見出しに、1つの問い。「駐車場と支払い方法について」のようにまとめない
- 答えは1行目に置く。「あります(提携駐車場3台)」を先に書き、条件は後ろに
- 数字と固有名詞を入れる。「近くにあります」ではなく「店舗から徒歩2分のコインパーキング」
- 更新した日が分かるようにする。価格や営業条件を含む項目は特に
やってはいけないのは、ページに表示していない内容を構造化データにだけ書くことです。ドキュメントは構造化データを表示テキストと一致させるよう求めています。この線引きは店舗の構造化データはどこまで書くかに整理しています。
プロフィール側と食い違わせない
最後に、置き場所の話です。FAQに書いた内容は、Googleビジネスプロフィール側の記載と一致している必要があります。営業時間、支払い方法、駐車場の有無、対応サービス。サイトとプロフィールで違うことが書いてあれば、どちらが正しいかは外からは判断できません。
先ほどの一覧に「ビジネスプロフィールの情報が最新のものであることを確認します」が入っているのは、そういうことです。FAQを整えるついでに、プロフィール側の属性やサービス欄も見直すと二度手間になりません。
まとめ
- よくある質問のリッチリザルトは2026年5月7日以降、検索結果に表示されない。ドキュメントも削除済み
- マークアップで見た目は変わらない。読まれるのはテキストの本文
- FAQを置く理由は、来店前の判断材料をテキストで用意すること
- 問いは、電話・予約時・口コミで実際に聞かれた言葉のまま立てる
- 答えのない問いを見出しにしない。「お問い合わせください」で終わらせない
- 優先される文字数は存在しない。3行で足りるなら3行でよい
- 1問1答、結論を先に、数字と固有名詞を入れる
- 表示していない内容を構造化データにだけ書かない
- ビジネスプロフィール側の記載と食い違わせない
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参照した一次情報
本記事は一般的な傾向と公開情報にもとづく解説です。制度・仕様は変更されることがあるため、実際の手続きや設定の際は必ず一次情報をご確認ください。